再会 [海外の絵本]
すっかりさぼってましたな。
久しぶりの更新です。
再開にふさわしい絵本、再会のお話ですな。
また もりへ
マリー・ホール エッツ/作
まさき るりこ/訳
福音館書店/出版社
わいわい、がやがやという声に誘われて、
僕はまた森の中へ見に行くんですな。
そうです、以前紹介した「もりのなか」の続編です。
森の中でまたしても出会った動物たちは、
僕を待っていたんですな。
再会です。うれしいですな。
どうやら動物たちは、自分の得意なことをやって
誰のが一番いいか、腕比べをしようとしていたんですな。
「ぼく」が来て、全員そろったのでやっと始まるようです。
呼び出し係を任命された僕。ラッパで動物たちを次々に呼び出し
出し物が始まります。
キリンは長い首自慢。ライオンは吠える。
熊は、飴とピーナッツをたったまま口で受け止める。
カバは大きな口でスイカとパンを一口で食べる。。。。。
何とも微笑ましい、ゆったりとした時間が流れていますな。
みんなの出し物に対して、年取った象はいつも
「よろしい、なかなか よろしい」と言ってくれます。
さて、「ぼく」の出し物はと言えば、
逆立ちです。
さらに鼻でピーナッツをつまもうとして、
なんだかおかしくなって笑ってしまうんですな。
すると、これが大絶賛!
「わらう」ことは、ほかの動物は誰もできないことですから。
すてきですな。
それから、森の中を皆で行進し、気がつくと、前作同様
動物たちはいなくなって、探しにきたお父さんに会うんですな。
「ぼく」の、動物たちとの話を真剣に聞くお父さん。
本当に理解があって優しいお父さんですな。
「お父さんだって、ほかに何もできなくてもいいから
お前のように笑ってみたいよ。」
すてきなコメントですな。
コドモは最近ひらがなをすこし読めるようになったので、
この絵本のタイトルも読めるのですが、
どうしても、ma-ta-mo-ri-he となってしまうんですな。
私が「へ」を「え」と発音するのが許せないようです。 :-(
ピクニック [海外の絵本]
暑さも和らいで、ピクニックにはちょうど良い季節になりましたな。
森へ行く、となれば、お真っ先に思い出すのがこの絵本ですな。
もりのなか
マリー・ホール・エッツ/作
まさき るりこ/訳
福音館書店/出版社
紙の帽子をかぶり、新しいラッパを持って森へ散歩に出かけた「ぼく」。
いろいろな動物たちとの出会いがあるんですな。
例えば、ライオン。ラッパの音で目を覚ましてしまうのですが、
「ぼく」の散歩が気になります。
「ちゃんと髪を梳かしたら、ついていっていいかい」と聞くんですな。
そして、ちゃっかりついて来ちゃいます。
森の中でつぎつぎと遭遇する動物たち。
みんな、今やっている事をちょっと中断して、散歩の行列に参加して行きます。
淡々と進むお話ですが、モノクロームで描かれた絵に、すっかり引きつけられ
どんどんとその世界に引き込まれてしまいますな。
どんどん長くなる行列。
途中、誰かがピクニックをした跡を発見。
一休みして、おやつを食べ、
「ハンカチ落とし」や「ロンドン橋落ちた」をして遊ぶんですな。
最後に「かくれんぼう」をして、鬼になった「ぼく」が
目を開けると、動物たちは誰もいなくなっているんですな。
そのかわり、心配したお父さんがそこにはいたんですな。
「まだみんなかくれているんだ」という無邪気な子供の台詞と、
「きっとまた今度まで待っていてくれるよ」というお父さんの台詞が
お父さんの優しさを感じ、ぐっときますな。
私も子供の頃、よく山の中へお弁当を持って家族でピクニックへ行ったものです。
運が良ければ、カモシカやウサギを見る事が出来ました。
そして、暗い森の中は、確かに何か出て来そうな感じがしたものです。
今はなかなか「森」へ気軽には行けなくなってしまいましたな。 :-)
バーバ・ヤガー [海外の絵本]
ロシア民話ではおなじみの、魔法使いのおばあさんのお話ですな。
私は子供のころ、「婆さん・ヤガー」の事だと思っていました。
あながち間違いではありませんが。。。
バーバ・ヤガー
アーネスト スモール/文
ブレア レント/絵
こだま ともこ/訳
冨山房/出版社
これが、バーバ・ヤガーの小屋ですな。
髑髏と骨で作った垣根に取り囲まれていますな。
鶏の脚が生えていて、森の中を駆け巡ります。
お母さんに頼まれ、カブを買いに行ったマルーシャ。
途中でお金をおとしてしまい、それなら、森でカブを探そうとするのですが、
案の定迷子になってしまいます。
そこで、バーバ・ヤガーに捕まってしまうんですな。
バーバ・ヤガーは「悪い子」はスープにして食べてしまうんですな。
マルーシャはとんちのきく娘なので、なんども自分は「いい子」であると
説得し、難を逃れます。
バーバ・ヤガーは臼に乗って空も飛びます。恐ろしいですな。
そんなとらわれの身になってからのある日、バーバ・ヤガーは長寿の薬のために
「黒いヒマワリ」を探している事を知るんですな。
マルーシャと同じように森で捕まったハリネズミが、実はその花の事を知っていると知り、
間一髪のところでスープにされずに済みます。
ハリネズミの身の上話が泣けるんですな。お城に生えていた「黒いヒマワリ」の
呪いのせいでこんな姿に生まれ、捨てられてしまったんですな。
オンドリに乗って道案内するハリネズミを追いかけ、最後には、
バーバ・ヤガーは「黒いヒマワリ」を手に入れ、ハリネズミは
人間の姿に戻ります。
いったんは例の小屋に全員戻るのですが、「いい子」にはめっぽう弱いバーバ・ヤガー。
二人を解放し、めでたしめでたしですな。
こわいけど、ところどころでニヤリとする、不思議なお話ですな。
ブレア レントさんの版画もいい味出してますな。 :-)
鉄子の部屋 [海外の絵本]
森本レオさんのナレーションでおなじみの、機関車トーマスですな。
あ、最新シリーズは、ジョン・カビラさんなんですな。
Thomas's Railway Word Book
Random House
Paul Nichols
イギリスの牧師、ウィルバート・オードリーさん原作の
この作品は、コドモのお気に入りです。
ちなみに私が子供の頃の鉄道絵本といえば、きかんしゃやえもんでしたが。。。
アニメーションは本当に面白いですな。
サンダーバード的な、微妙にリアルなところもGood。
この絵本は、鉄道英単語のお勉強用ですな。
「5」はジェイムズですな。
絵の中のいたるものに英単語が表記されています。
「bird」、「whistle」、「tender」、「top hat」という感じですな。
当然ですが、鉄道関連がメインです。
「1」は、トーマスですな。除雪作業中。
ジェイムズは港で魚を積んでいますな。
「7」はトビーですな。ちょっと上を向いた鼻がキュート。
今は蒸気機関車は走っていないのですが、
相変わらず人気があるのは本当に不思議ですな。
コドモは、なんで煙突から煙が出ているのか
理解しているのでしょうか。 :-)
西部劇 [海外の絵本]
「ちいさいおうち」で有名なバージニア・リー・バートンさん作の
西部開拓時代のお話ですな。
名馬キャリコ
バージニア・リー・バートン/作
せた ていじ/訳
岩波書店/出版社
ここは西部のサボテン州。見た目はあまりぱっとしないけど、
めっぽう頭が切れ、足の速さもとびきりな「キャリコ」という馬が主人公。
命の恩人、カウボーイの「ハンク」とともに、牛を盗んだ5人組の悪党たちとの大活劇ですな。
コミック風、映画の絵コンテみたいなコマ運びが面白いですな。
西部劇お約束の牛とカウボーイたち。
悪役ですな。ボスの「すごみやスチンカー」。
すごみやスチンカーとその一味はお尋ね者。
「ばらしやボーンズ」と「ヘビの目パイゾン」。
「はげたかベイツ」と「ちびスカンクのスターキー」。
お約束のお尋ね者のポスター。ピンときちゃったみたいですな。
泥にまみれて黒い馬になり、敵の目を欺く賢いキャリコ。
悪いやつには、サボテンが似合いますな。
やはり脱獄は穴を振って、ですな。
馬車も襲われます。打ち合いもありますな。
身体を張ったアクション!
悪者だって改心します。
そして西部には再び平和が訪れました。じゃじゃーん。
映画にしたら本当におもしろそうなお話ですな。
今の技術なら、この絵のタッチのまま動画にする事も出来そうですな。 :-)